髪は健康のバロメーター
不規則な食生活やストレス過多により切れ毛や抜け毛がなんだか増えてきた気がする・・・
そんなお悩みが多く寄せられます。
ストレスを受けることで髪に一体どんな影響が出るのか?
今回はそんなストレスによる薄毛のメカニズムをご紹介していきます。
人間の体は外からストレスを受けるとそのストレスの根源(ストレッサー)に負けないよう反応します。
緊張すると心臓がバクバクしたり、口がカラッカラに渇くんですよね・・・。
恐怖や緊張(ストレス)を与えられると体は一時的にショックを受け血圧・体温が下がるなど身体機能が落ちますが、それに負けないように機能を戻そうとする働きが起こります。体が頑張ってくれている証拠とも言えますね。
生物の体には生命活動の維持を司る“自律神経”というものがあります。
これらは人間の生命に大きく関わる体温や心臓の拍動、消化器官の動き等様々な機能維持を無意識下で働き続けています。
自律神経は交感神経と副交感神経の2種類がありこれらのバランスで機能の維持が行われています。
ストレスにより大きく自律神経のバランスが乱れると血行不良や胃腸の消化不良により
頭皮に流れる細い毛細血管への栄養が行き届かず髪が育ちにくい頭皮状態となってしまいます。
交感神経は“緊張状態”を表し、副交感神経は“リラックス状態”を表します。
緊張状態が続くのは身体にとって良くないんですね。
ある程度の緊張感はパフォーマンスの向上につながりますが
身体が疲弊するほどの負荷がかかるストレスは自律神経のバランスを崩す可能性があります。
適度な息抜きが大切ってことですね!
自律神経についてのより詳しい解説はこちら ↓
髪と自律神経 ~交感神経&副交感神経~昼夜逆転などの不規則な生活が続くことも自律神経のバランスを崩す要因の一つとなります。
交感神経と副交感神経は片方が優位だともう片方は弱まる性質があり両方同時に優位にはたらくことはありません。
ストレスは交感神経を高めてしまうためそれによる寝つきの悪さや、睡眠自体が浅く体が休まらない等
睡眠の質自体を下げてしまう可能性があります。
睡眠中は髪の修復や伸長するための“成長ホルモン”が分泌される大切な時間。
さらに成長ホルモンは年齢とともに出される量が減ってくる為、良質な睡眠の確保が重要です。
“寝る子は育つ”っていうけど髪も育つ時間だったとは!
入眠直後の2~3時間にかけてが成長ホルモンの分泌が多いので、しっかりまとまった
睡眠習慣を続けられるようにしましょう。また就寝の時間は日によって大きく変えないことも体内の生活リズムを整えることに繋がります。
より良い睡眠をとるための解説はこちら ↓
髪を育てる睡眠習慣ホルモン分泌も自律神経が担う大切な仕事の一つ。
ここでいうホルモンバランスの乱れとは男性ホルモンと女性ホルモンのバランスについてです。
男性も女性も両方のホルモンを持ち合わせており、そのバランスは絶妙に保たれています。
どちらも体にとって大切なホルモンであり、多くなりすぎても少なすぎてもいけません。
特に女性ホルモンである“エストロゲン”は美しい髪や肌、女性らしい体つきを司るホルモンです。
このエストロゲンは女性でいうと40代半ばごろから加齢による影響で分泌量が徐々に下がってきます。
加えてストレスの影響も絡むと本来“エストロゲン”が作られるはずのところで“コルチゾール”という
ストレスに抵抗するためのホルモンが作られてしまうのです。
その結果、エストロゲンの分泌量減少に拍車がかかってしまうことで抜け毛や髪が伸びにくい等が起こります。
髪を生やすには女性ホルモン増やしていけばいいってことですか?
頭髪には女性ホルモンが関わってくるというのは事実ですが
単純に増やせばいいというだけではありません。体内のホルモンバランスが変わると
体質に変化も生じる可能性があるので慎重に検討していきましょう。
抜毛症(抜毛癖)とは過度なストレスにより自身の髪の毛を抜いてしまう精神疾患を指します。
緊張感や不安からくるストレスを毛を抜くことで解消している場合があります。
毛を抜くのを止めるとよりストレスが溜まるといった悪循環に陥る可能性があるので
ストレスの原因を探りそれを解消していくことが改善への一歩となります。
抜毛症は精神科治療の対象となりますのでお困りの際は検討してみてください。
美肌美白のために日々気を付けていても意外と盲点なのが“髪や頭皮”への紫外線ダメージ
紫外線ダメージをそのままにしていると頭皮の老化が進み
炎症や乾燥・血行不良等 髪のパサつきや新しく生え変わる髪の毛の阻害要因となります。
帽子や日傘、髪用の日焼け止め等 用途に合った使用をしていきましょう。
日焼けと言ったら夏のイメージですね。
冬場の日差しも侮れません!乾燥予防や保温もかねて帽子など使っていけると良いでしょう。
【ヘアアイロン・ヘアドライヤー・ヘアカラー/ブリーチ】
髪はタンパク質で構成されており高熱を加えると性質が変わります。
生卵に火を入れると透明だった卵白の部分が白く変化するようなイメージです。
これらの変化は不可逆性といって白くなった卵白は透明には戻りません。
同様に高い温度で設定されたヘアアイロンやドライヤーの熱風は髪を傷めて変性しパサつきの原因となります。
強い薬剤でのカラーやブリーチも髪を傷ませることに繋がりますので注意が必要です。
市販の薬剤はお手軽ですが、ご自身で髪を染める際には頭皮に付着しないよう十分に気を付けましょう。
【髪型】
頭皮の同じ個所に負担がかかるような髪型も抜け毛の原因となります。
髪が常に引っ張られる髪型や分け目は血行が滞りやすくなりますので気を付けましょう。
薄毛原因は生活習慣のみならずストレスがもとで起こることもしばしば・・・。
心当たりがある場合はまずその見直しからしていくと良いでしょう。
- ストレスに対抗するために体の自律神経(交感神経)が反応する。
- 自律神経が血行不良や睡眠、ホルモンバランスの乱れの原因として大きく関わっている。
- ストレス起因で自分で自分の体毛を抜いてしまう“抜毛症(抜毛癖)”というものがある。
- 紫外線や高熱のドライヤー・ヘアカラー剤などの外的要因も頭皮にはストレスがかかることも・・・!